祖山妙覚寺手水舎新築
格式ある妙覚寺正門本堂前の清浄の場である手水舎。新築にあたり、未来永劫、今の形が受け継がれることを願って、80年~100年生のケヤキと桧材を使用。
木組みは、伝統構法にのっとり、四方転びの技法で組み上げました。 熟練の棟梁と若手職人による合作であり、伝統技術を承継する経験の場となりました。
獅子頭の楠は、風雨や虫害に強く、屋外でも割れにくく腐りにくい性質があります。建物と同じく末永くその形を残すことを願い、制作しています。(技法は叩き彫り)。
手水鉢が古い天然石であることから、据え付けてある土台基礎周辺の石を入れ替えて積み直し、踏み石も天然石の平坦な大きい石に入れ替えました。
基礎石:万成石
柱:ケヤキ赤四方無地 6寸(180㎜)角
貫:ケヤキ赤四方無地
秣・桁・棟木・梁・垂木・破風・鼻隠し:檜
彫刻:ゲンギョウ・象鼻・カエル股・桁の彫刻は弊社延原隆之棟梁による
彫刻:獅子頭は山田尚公(昭雲工房)氏による。材質は楠
※四方転びとは、柱(足)が前後左右に同じ勾配で傾斜が付くことにより、力の流れが中心に流れることでバランスを保つ工法で、踏み台や鐘楼などに使われる。
※叩き彫りとは、玄翁でノミを叩いて彫る技法。