製材所より
投稿日:2021/04/21
和気町のお寺の木材加工も終盤にさしかかってきました。
今日は、虹梁(こうりょう)と呼ばれる
建物の屋根を支える、一番正面の梁に使われる丸太を加工します。
虹がかかったように曲がった材料なのでそう呼ばれるそうです。
直径50センチ、全長15メートルほどあります。
一般の住宅ではめったに見ることのできない材料です。
お寺ならでは。
一人ではとても扱えないので数人で移動、回転を行います。
この大きな丸太ももちろん地元の山から伐り出してきた、地産材です。
通常、伐採はチェーンソーなどの機械を使って行いますが、
この丸太は繋ぎ合わせたり細かな加工が必要なので、
大工が自ら山に行き、手ノコで伐りました。
とても繊細な作業が必要なんです。
これから墨付けと呼ばれる印を付けていく作業を行い、
そこから刻みと呼ばれる、手作業で構造材に加工していきます。
お寺などの特殊な建築物は、プレカットでは加工ができません。
すべて人の手、計算でしか建てられないのです。
何十年、数百年、残っている建物はこうして作られていきます。